腰痛と内臓疲労は関係がある⁉︎
腰痛と内臓疲労の関係についてご存知ですか?
一見、関連性のないように思えるこの二つの症状ですが、実は密接な繋がりがあることが指摘されています。
人体最大の臓器である肝臓は、体内の解毒や代謝を担う重要な臓器であり、その機能が低下すると、様々な不調を引き起こす可能性があります。その一つが、腰痛です。
今回は、腰痛と肝臓疲労、それに対するセルフケアについてお伝えしたいと思います。
肝臓はどんな働きをするの?
肝臓は、私たちの体の中で非常に重要な役割を担う臓器です。その機能は多岐にわたり、まさに「化学工場」とも言えるでしょう。主な機能を以下にまとめました。
1. 代謝機能
- 炭水化物、タンパク質、脂質の代謝:
- 食事から摂取した栄養素を分解・合成し、エネルギー源や体の構成成分として利用できるようにします。
- ビタミン、ミネラルの貯蔵:
- ビタミンA、D、B12や鉄分などを貯蔵し、必要に応じて供給します。
2. 解毒機能
- 有害物質の解毒:
- アルコール、薬物、食品添加物など、体にとって有害な物質を分解し、無毒化します。
- アンモニアの解毒:
- タンパク質の代謝によって生じるアンモニアを、尿素に変換して排出します。
3. 胆汁の生成・分泌
- 胆汁の生成:
- 脂肪の消化・吸収を助ける胆汁を生成します。
- 胆汁の分泌:
- 胆汁を胆嚢に蓄え、必要に応じて十二指腸に分泌します。
4. 免疫機能
- 免疫細胞の活性化:
- 体内に侵入した細菌やウイルスなどの異物を排除する免疫細胞を活性化します。
5. 血液凝固因子の生成
- 血液凝固因子の生成:
- 出血を止めるために必要な血液凝固因子を生成します。
6. ホルモンの代謝
- ホルモンの代謝:
- 体内のホルモンバランスを調整します。
このように、肝臓は生命維持に不可欠な多くの機能を担っています。そのため、肝機能が低下すると、全身にさまざまな不調が現れる可能性があります。
肝臓疲労と腰痛の関係は?
肝臓疲労が腰痛を引き起こすメカニズム
- 自律神経の乱れ:
- 肝臓の機能が低下すると、自律神経のバランスが崩れやすくなります。
- 自律神経の乱れは、筋肉の緊張や血行不良を引き起こし、腰痛の原因となることがあります。
- 老廃物の蓄積:
- 肝臓は、体内の老廃物や毒素を分解・排出する役割を担っています。
- 肝機能が低下すると、老廃物が体内に蓄積しやすくなり、筋肉の炎症や緊張を引き起こすことがあります。
- 特に、腰周りの筋肉が緊張すると、腰痛が発生しやすくなります。
- 血行不良:
- 肝機能の低下は、血液循環の悪化を招くことがあります。
- 血行不良は、筋肉への酸素供給を不足させ、筋肉の疲労や痛みを助長する可能性があります。
- 筋肉への影響:
- 東洋医学では、肝臓の機能低下が筋肉に影響を及ぼすとされており、その結果として腰痛が起こることも考えられています。
- 肝臓が炎症を起こすと、交感神経を介して皮膚や筋肉に反射という生体反応を起こし、筋肉や皮膚に緊張を与え、痛みを引き起こすことがあります。
肝臓へのセルフケア6選
肝臓疲労を軽減するためのセルフエクササイズは、血行促進、自律神経の調整、代謝向上を目的としたものが効果的です。以下に、具体的なエクササイズを紹介します。
1. 深呼吸
- 目的:
- 横隔膜を動かすことで、肝臓周辺の血流を促進します。
- 副交感神経を優位にし、リラックス効果を高めます。
- 方法:
- 楽な姿勢で座るか、仰向けに寝ます。
- 鼻からゆっくりと息を吸い込み、お腹を膨らませます。
- 口からゆっくりと息を吐き出し、お腹をへこませます。
- これを数回繰り返します。
2. 体側伸ばし
- 目的:
- 肝臓のある右脇腹を伸ばし、血行を促進します。
- 体の歪みを整え、内臓機能を活性化します。
- 方法:
- 足を肩幅に開いて立ちます。
- 右手を上げ、体を左側にゆっくりと倒します。
- 右脇腹が伸びているのを感じながら、数秒間キープします。
- ゆっくりと体を元の位置に戻し、反対側も同様に行います。
- これを数回繰り返します。
3. 腰回し
- 目的:
- 腰回りの筋肉をほぐし、血行を促進します。
- 内臓機能を活性化し、代謝を高めます。
- 方法:
- 足を肩幅に開いて立ち、両手を腰に当てます。
- 腰をゆっくりと大きく回します。
- 右回し、左回しをそれぞれ数回繰り返します。
4. 軽い有酸素運動
- 目的:
- 全身の血行を促進し、代謝を高めます。
- 脂肪燃焼を促進し、肝臓への負担を軽減します。
- 方法:
- ウォーキング、ジョギング、サイクリング、水泳などの軽い有酸素運動を、1日20~30分程度行います。
- ご自身の体力に合わせて、無理のない範囲で行うことが重要です。
5. 水を飲む
- 目的:
- 肝臓周辺の血流を促進し、肝機能を活性化させ、循環を良くします。
- 方法:
- 1日の目安は体重×30ml(体重50kgですと1.5L)
- 一度にたくさん飲まず、150mg程度をこまめに飲む。
- 朝起きた時、夜寝る前はできる限り飲む。
- できる限り常温で飲む。
6. 肝臓マッサージ
- 目的:
- 肝臓周辺の血流を促進し、肝機能を活性化させます。
- 方法:
- 仰向けに寝て、膝を立てます。
- 右肋骨の下に手を当て、ゆっくりと押し込みます。
- ゆっくりと円を描くようにマッサージします。
- 痛みを感じる場合は、無理せずに行いましょう。
*注意点
これらのエクササイズは、あくまでもセルフケアの一環です。肝臓に疾患がある場合は、必ず医師に相談してから行ってください。体調が悪い時は、無理せずにお休みください。エクササイズ中に痛みや違和感を感じたら、すぐに中止してください。
これらのエクササイズに加えて、バランスの取れた食事、十分な睡眠、ストレスの軽減なども、肝臓の健康を保つために重要です。
【整体院oasis】ではお水や食事についてのアドバイスもさせていただいております。
お悩みの方は、お気軽にご相談んください。

高校卒業後に君津市にある千葉医療福祉専門学校へ入学し、国家資格である理学療法士の免許を取得。卒業後は、木更津市にある君津中央病院へ入職し、整形外科・脳外科・神経内科など様々な診療科目におけるリハビリテーションを学びながら2年間勤務。その後、富津市にある加藤大介クリニックに開業から約20年間勤務し約50000万人の方を施術し、それと同時にスポーツトレーナーとして高校野球部をサポート。昨年2024年4月に木更津市に整体oasisを開業。整体業のほかに地域のスポーツ団体にスポーツ障害の予防を指導し、地域で活動中。


















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