側弯症と日常の姿勢との関係について理学療法士が解説【整体院oasis 木更津】

特発性側弯症(とくはつせいそくわんしょう)とは?

特発性側弯症は、原因が特定できないにもかかわらず、思春期に多く発症する脊柱の弯曲です。脊柱が正面から見て左右に曲がり、同時にねじれを伴うこともあります。

特徴

  • 原因不明: 明確な原因はわかっていません。
  • 思春期に多い: 10歳以降の成長期に発症することが多く、特に女子に多い傾向があります。
  • 無症状の場合が多い: 軽度の場合は自覚症状がないこともあります。
  • 進行のリスク: 成長期に弯曲が進行する可能性があります。
  • 遺伝的要因: 家族に側弯症の人がいる場合、発症リスクが高まることが示唆されています。

症状

初期には自覚症状がないことが多いですが、進行すると以下のような症状が現れることがあります。

  • 肩の高さの左右差
  • 肩甲骨の突出
  • ウエストラインの非対称
  • 体の傾き
  • 背中や腰の痛み(まれ)
  • 呼吸機能の低下(重度の場合)

治療

治療法は、弯曲の程度や進行度、年齢などによって異なります。

  1. 経過観察: 弯曲が軽度(Cobb角25度以下)で進行の可能性が低い場合は、定期的なレントゲン検査などで経過を観察します。
  2. 装具療法: 成長期で弯曲が中程度(Cobb角25~45度程度)の場合、弯曲の進行を抑えるために装具(コルセット)を装着します。装着時間が長いほど効果が高いとされています。
  3. 手術療法: 弯曲が高度(Cobb角40~50度以上)で進行が止まらない場合や、呼吸機能に影響が出始めた場合などに検討されます。手術の目的は、弯曲を矯正し、進行を防止することです。

重要なポイント

  • 特発性側弯症の多くは原因不明ですが、早期発見と適切な治療により、進行を抑えることが可能です。
  • 学校検診などで発見されることが多いため、定期的な検診が重要です。
  • 治療は、整形外科、特に脊椎専門の医師による診断と指導のもとで行われます。
 

整体院で行えることは?

 

整体院では、医療機関での診断・治療を前提として、以下のようなサポートを行えます。

1. 姿勢・体の歪みの評価とアドバイス:
レントゲンなどの画像診断に基づき、姿勢の評価や体の歪みの状態を確認し、日常生活での姿勢の注意点や改善方法のアドバイスを行います。

2. 筋肉のバランス調整と柔軟性の向上:
側弯によって生じやすい筋肉の過緊張やアンバランスを、手技療法やストレッチなどで調整し、柔軟性を高めることを目指します。これにより、体の動きやすさや快適性の改善をサポートします。

3. 体幹の安定性を高めるためのアプローチ:
側弯による姿勢の変化に対応するため、体幹のインナーマッスルなどを意識した運動療法やエクササイズ指導を行うことで、体の安定性を高めることを目指します。

4. 日常生活動作の指導:
正しい立ち方、座り方、歩き方など、日常生活における体の使い方を指導することで、側弯による負担を軽減し、より快適に過ごせるようにサポートします。

5. リラクゼーション:
手技療法などにより、筋肉の緊張を和らげ、心身のリラックスを促すことで、側弯による不快感の軽減を目指します。

*重要な注意点:

整体院での施術は、側弯症そのものを治癒させるものではありません。 あくまで、症状の緩和や日常生活のサポートを目的としたものです。

必ず医療機関での診断を受け、医師の指示に基づいた治療と並行して行うようにしてください。

整体院によっては、側弯症に関する専門的な知識や経験がない場合もあります。 事前に側弯症への対応について確認し、信頼できる施術院を選びましょう。

施術を受ける際は、自身の症状や不安をしっかりと伝え、納得のいく説明を受けてからにしましょう。

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ABOUT US
金子 隆一
高校卒業後に君津市にある千葉医療福祉専門学校へ入学し、国家資格である理学療法士の免許を取得。卒業後は、木更津市にある君津中央病院へ入職し、整形外科・脳外科・神経内科など様々な診療科目におけるリハビリテーションを学びながら2年間勤務。その後、富津市にある加藤大介クリニックに開業から約20年間勤務し約50000万人の方を施術し、それと同時にスポーツトレーナーとして高校野球部をサポート。昨年2024年4月に木更津市に整体oasisを開業。整体業のほかに地域のスポーツ団体にスポーツ障害の予防を指導し、地域で活動中。