首痛でお悩みの方へ
「首と胃?まさか!」と思うかもしれませんが、実はこの二つ、密接な関係があるんです。
私たちの体は、自律神経というものでコントロールされています。この自律神経、胃腸の働きも首や肩の筋肉の緊張も調整しているんです。
ストレスや食生活の乱れで胃の調子が悪くなると、自律神経が乱れてしまいます。すると、首や肩の筋肉が緊張し、首の痛みを引き起こすことがあるんです。
また、食道は首の近くを通っています。逆流性食道炎などで食道に炎症が起こると、首に痛みを感じることも。
さらに、胃の不快感から姿勢が悪くなり、首に負担がかかることも。
このように、胃と首は様々な要因で互いに影響を及ぼしあうことがあります。
今回は、首痛と胃痛の関係とセルフケアについてもお伝えしたいと思います。
胃はどんな働きをするの?
胃は、食道と十二指腸をつなぐ消化器官で、主に以下の3つの働きを担っています。
1. 貯蔵と消化
- 胃は、食べ物を一時的に貯蔵し、胃液と混ぜ合わせることで消化を助けます。
- 胃液には、タンパク質を分解するペプシンや、強い酸性の胃酸が含まれており、食べ物を粥状になるまで消化します。
- 胃の蠕動運動によって、食べ物は細かく砕かれ、消化しやすい状態になります。
2. 殺菌
- 胃酸は、食べ物と一緒に体内に入り込んだ細菌やウイルスを殺菌する役割も担っています。
- 強い酸性の胃酸によって、多くの細菌は死滅し、感染症から体を守ります。
3. 運搬
- 消化された食べ物は、粥状になり、胃の出口である幽門を通って十二指腸へと送り出されます。
- 胃の運動によって、食べ物は少しずつ十二指腸へと運ばれ、次の消化段階へと進みます。
その他
- 胃は、ビタミンB12の吸収に必要な内因子を分泌します。
- 胃は、食欲を調整するホルモンであるグレリンを分泌します。
胃は、これらの働きによって、食べ物を効率的に消化し、体に必要な栄養素を吸収するための重要な役割を果たしています。
胃と肩こりの関係は?
胃と肩こりの関係には、以下の3つの要素が重要になります。
- 自律神経系
- 神経の繋がり
- 筋肉と筋膜の繋がり
1. 自律神経系
- 胃と首は、どちらも自律神経系によって制御されています。
- 自律神経系は、交感神経と副交感神経の2つに分かれており、これらのバランスが崩れると、様々な症状が現れます。
- 胃の不調(胃炎、胃潰瘍、逆流性食道炎など)は、自律神経のバランスを崩し、交感神経を優位にする傾向があります。
- 交感神経が優位になると、筋肉が緊張しやすくなり、首や肩の筋肉も例外ではありません。
- その結果、首の筋肉が緊張し、首痛を引き起こすことがあります。
2. 神経の繋がり
- 横隔神経:横隔膜の動きを制御する神経で、首の頸椎から出て、胸部を通って横隔膜に繋がっています。
- 食道は横隔膜を貫通して胃に繋がっています。
- 横隔膜の動きが悪くなると食道にも影響が出てしまい、胃酸の逆流が起きやすくなります。
- 横隔神経は首から出ているため、首の筋肉の緊張や歪みが横隔神経の動きを悪くしてしまい、胃の不調に繋がることがあります。
- また、胃の不調が横隔神経を介して首の筋肉の緊張を引き起こし、首痛を引き起こす可能性があります。
3. 筋肉と筋膜の繋がり
- 筋肉は、筋膜という膜で覆われており、全身の筋肉は筋膜で繋がっています。
- 胃の不調は、腹部の筋肉や筋膜の緊張を引き起こし、それが首の筋肉や筋膜にも影響を与えることがあります。
胃の疲労からくる肩こりへのセルフケア
胃の疲労からくる肩こりに対するセルフケアは、胃の不調と首の筋肉の緊張、両方にアプローチすることが大切です。
以下に、具体的な方法を紹介します。
1. 胃のケア
- 食生活の改善:
- 消化の良い食事を心がけ、刺激物(香辛料、カフェイン、アルコールなど)や脂っこい食事は控えましょう。
- 規則正しい食生活を送り、暴飲暴食は避けましょう。
- 特に、就寝前の食事は控えめにしましょう。
- ストレス管理:
- 十分な睡眠や休息を取り、ストレスを溜め込まないようにしましょう。
- 適度な運動や趣味などでリフレッシュする時間を作りましょう。
- 深呼吸や瞑想などでリラックスする時間を作りましょう。
- 姿勢の改善:
- 食後はすぐに横にならず、しばらく座るか軽い運動をしましょう。
- 猫背にならないよう、正しい姿勢を意識しましょう。
2. 首のケア
- 首のストレッチ:
- 首をゆっくりと前後左右に倒したり、回したりするストレッチを行い、首の筋肉の緊張をほぐしましょう。
- 首の付け根や肩の筋肉をマッサージするのも効果的です。
- 温める:
- 蒸しタオルや温湿布などで首を温めると、血行が促進され、筋肉の緊張が和らぎます。
- 入浴時にゆっくりと首まで浸かるのも効果的です。
- 姿勢の改善:
- 長時間同じ姿勢を続けないようにしましょう。
- デスクワークなどで長時間座る場合は、こまめに休憩を取り、首や肩を動かしましょう。
- スマートフォンの長時間使用は、首に大きな負担をかけるため、使用時間を減らす、使用時の姿勢に気を付けるなど注意しましょう。
3. その他
- 軽い運動:
- ウォーキングやヨガなどの軽い運動は、血行を促進し、ストレス解消にもつながります。
- ツボ押し:
- 首や肩、背中にあるツボを刺激することで、筋肉の緊張を和らげることができます。
- 胃の調子を整えるツボ(足三里など)を刺激するのも効果的です。
注意点
- これらのセルフケアは、あくまでも症状の緩和を目的としたものです。
- 症状が改善しない場合や、悪化する場合は、医療機関を受診し、医師の診断を受けるようにしましょう。
- 特に、激しい首の痛みや、手のしびれなどがある場合は、すぐに医療機関を受診してください。
肩こりと内臓疲労の関係について詳しく知りたい肩は、【整体院oasis】までお気軽にご相談ください。

高校卒業後に君津市にある千葉医療福祉専門学校へ入学し、国家資格である理学療法士の免許を取得。卒業後は、木更津市にある君津中央病院へ入職し、整形外科・脳外科・神経内科など様々な診療科目におけるリハビリテーションを学びながら2年間勤務。その後、富津市にある加藤大介クリニックに開業から約20年間勤務し約50000万人の方を施術し、それと同時にスポーツトレーナーとして高校野球部をサポート。昨年2024年4月に木更津市に整体oasisを開業。整体業のほかに地域のスポーツ団体にスポーツ障害の予防を指導し、地域で活動中。
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