野球肘で悩まれている選手たちへ!
こんにちは!木更津市でオーダーメイドのコンディショニングを提供している「整体院oasis-body links mind-」の金子です。
私は現在、整体院での施術に加えて、高校野球部や中学シニアリーグといった硬式野球チームの現場でトレーナー活動を行っています。日頃から多くの育成期プレーヤーの身体のケア、そして怪我をしないためのコンディショニング指導に携わっています。
現場で多くの選手を診ていると、ある共通点に気づきます。 「一生懸命練習しているのに、なぜか怪我をしやすい選手」がいる一方で、「タフに投げ続けても故障しない選手」がいます。
実は、その分かれ道の一つに「関節の緩さ(ゆるさ)」が深く関係しているのをご存知でしょうか?
今回は、指導者や保護者の方に絶対に知っておいてほしい「関節の緩さと野球肘の関係」、そしてそれをカバーするための具体的なトレーニングについて、論文のデータを交えて分かりやすく解説します。
そもそも「関節の緩さ」とは?
「関節が緩い」と聞くと、「体が柔らかくて良いことでは?」と思うかもしれません。しかし、医学的な「関節の緩さ(関節弛緩性:かんせつしかんせい)」は、筋肉の柔らかさとは異なります。
筋肉が伸びて柔らかいのではなく、骨と骨を繋ぐ「靭帯(じんたい)」や「関節包(かんせつほう)」という組織が生まれつき緩く、関節の可動域が基準以上にグラグラと動きすぎてしまう状態を指します。
これは個人の体質(遺伝的要素)が大きく影響しており、決して本人の努力不足などではありません。しかし、この緩さがある状態で激しいキャッチボールやピッチングを繰り返すと、関節が本来の範囲を超えて動いてしまうため、局所に大きな負担がかかりやすくなります。
「野球肘」とは?そのメカニズム
野球肘は、投球動作の繰り返しによって肘の関節や骨、靭帯、筋肉に微細な損傷が積み重なって起こるスポーツ障害の総称です。主に以下の3つのタイプに分かれます。
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内側型(ないそくがた): 投球時に肘の内側が引っ張られ、靭帯や筋肉が引っ張られて痛む。
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外側型(がいそくがた): 投球時に肘の外側で骨と骨が衝突し、軟骨が痛む(離断性骨軟骨炎など、重症化しやすい)。
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後方型(こうほうがた): 肘を伸ばしきったときに、肘の後ろ側が衝突して痛む。
特に小中学生の成長期は、骨の端がまだ柔らかい「軟骨(成長軟骨)」であるため、大人のように頑丈ではありません。そのため、少しの過負荷でも簡単に痛めてしまう特徴があります。
論文で実証:「関節の緩さ」は野球肘のリスクを高める
「うちの子、体が柔らかいから大丈夫」と思っている方こそ注意が必要です。実は、関節の緩さと野球肘の発症には明確な因果関係があることが研究で明らかになっています。
💡 根拠となる研究論文
研究内容: 少年野球選手を対象に、全身の関節の緩さ(General Joint Laxity)と野球肘(特に肘の内側側副靭帯損傷や疼痛)の発生率を調査。
結果: 全身性の関節弛緩性(緩さ)を持つ選手は、そうでない選手に比べて投球時の肘の負担が有意に高く、野球肘の発症リスク(特に内側型の障害)が大幅に増加することが示されています。
(出典例:日本整形外科学会や日本整形外科スポーツ医学会等の各種研究報告、および『American Journal of Sports Medicine』等のスポーツ医学論文に基づく)
関節が緩い選手は、ボールをリリースする直前に肘が外側にしなりすぎてしまい(外反ストレスの増大)、結果として肘の内側を強く引っ張ってしまうのです。
関節が緩い子を救うのは「体幹トレーニング」!
では、生まれつき関節が緩い選手は野球を諦めなければいけないのでしょうか?
答えは「NO」です。
関節の緩さを補うために最も重要なのが、「体幹(コア)の安定性」です。手先や肘の力だけで投げるのではなく、お腹や背中、股関節といった体の中心部を連動させて投げることで、肘にかかるストレスを劇的に減らすことができます。これも近年のスポーツ医学の論文で強く支持されています。
近年のスポーツ整形外科やバイオメカニクス(身体の動きの科学)の研究では、以下の2つの事実が明確にデータで示されています。
●「関節の緩さ」がある選手は、投球時に肘へかかる引き離される力が強くなり、野球肘(内側側副靭帯などの損傷)のリスクが有意に高くなること。
●「体幹の機能やバランス能力」が低い選手ほど、下半身の力をボールに伝えられず、結果として肘や肩のスポーツ障害をベースボールの現場で起こしやすいこと。
つまり、生まれつき関節が緩い選手が肘を守るためには、人一倍「体幹を安定させて、肘に負担をかけない投げ方」を身につけることが絶対条件なのです。
💡 根拠となる研究論文
研究内容: 育成期野球選手における体幹機能・バランス能力と投球障害の関連性を調査。
結果: 体幹の安定性(プランクのキープ時間や腹部深層筋の機能)が高い選手ほど、関節の緩さがあっても肘や肩の障害発生率が有意に低いことが実証されています。体幹が安定することで、下半身から生み出したパワーをロスなくボールに伝えることができ、肘への「局所的な負担」を予防できると結論づ
けられています。
現場のトレーナーが推奨!野球肘を防ぐ基本の「プランク」
ここで、シニアリーグや高校野球の現場でも実際に選手たちに取り入れさせている、最も基本的かつ効果的な体幹トレーニング「フロントプランク」をご紹介します。
正しく行うことで、お腹の深層にある筋肉(腹横筋など)が働き、投球時にブレない軸を作ることができます。
【正しいフロントプランクのやり方】
⚠️ 現場でよく見るNGポイント!
お尻が上がりすぎている: 楽をしようとしてお尻が山型になると、体幹への効果が薄れます。
腰が反って下がっている: 逆に腰が落ちてしまうと、腰椎(腰の骨)に負担がかかり腰痛の原因になります。特に関節の緩い子は腰も反りやすいので、「お腹を引っ込める」イメージを強く持たせてください。
まずは30秒をきれいにキープすることから始め、慣れてきたら1分、あるいは片足を交互に浮かせるなどの応用メニューへ進めていきましょう。
まとめ:違和感があれば、手遅れになる前に専門家へ
関節の緩さは、見方を変えれば「しなやかな投球フォームを作れる武器」にもなり得ます。ただし、それを支える筋力(体幹)と正しい体の使い方が伴っていることが絶対条件です。
現場を診ているトレーナーとして強くお伝えしたいのは、「肘の痛みや違和感を『成長痛だから』『投げすぎただけだから』と放置しないでほしい」ということです。特に外側型の野球肘などは、痛みが酷くなった段階ではすでに軟骨が剥がれ落ち、長期のノースローや手術を余儀なくされるケースもあります。
「うちの子、関節が緩いかも?」「最近、投球後に肘を気にする素振りをしている」など、少しでも気になることがあれば、いつでも当院にご相談ください。
当院では、単に痛みを改善するだけでなく、プロのスポーツトレーナーの視点から、関節の緩さをカバーするための個別体幹メニューの作成や、フォームチェック、インソールによる土台作りまでトータルでサポートしています。
大切な愛着ある野球を、怪我で諦めないために。木更津エリアの野球少年・少女と保護者の皆様を、全力で応援しています!

高校卒業後に君津市にある千葉医療福祉専門学校へ入学し、国家資格である理学療法士の免許を取得。卒業後は、木更津市にある君津中央病院へ入職し、整形外科・脳外科・神経内科など様々な診療科目におけるリハビリテーションを学びながら2年間勤務。その後、富津市にある加藤大介クリニックに開業から約20年間勤務し約50000万人の方を施術し、それと同時にスポーツトレーナーとして高校野球部をサポート。昨年2024年4月に木更津市に整体oasisを開業。整体業のほかに地域のスポーツ団体にスポーツ障害の予防を指導し、地域で活動中。
















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