この時期に多い「足が攣る(つる)!」その原因と対処の仕方を解説【整体院oasis 木更津】

『足が攣る』のはなぜ?

足が攣るの、本当に辛いですよね。

あの突然の激痛、一度経験すると、またいつ来るんだろうって不安になりますよね。

特に、夜中にぐっすり眠っている時に「ズキーン!」とふくらはぎが硬直する感覚は、飛び起きるほどの衝撃です。痛みで身動きが取れなくなり、悶えながら足を伸ばそうとするけど、なかなか治まらない…。本当に「なんで今なの!?」って思いますよね。

翌日まで鈍い痛みが残って、歩くたびに違和感があるのも、地味にストレスです。スポーツの最中や大事な場面で攣ってしまうと、悔しさも倍増しますしね。

今回は、足が攣ってしまう原因と予防法、ストレッチなどの対処方法を解説します。

 

『足が攣る』とは?

「足が攣る」とは、自分の意思とは関係なく(不随意に)、筋肉が急激に収縮して硬直し、強い痛みを伴う状態を指します。

医学的には「有痛性筋痙攣(ゆうつうせいきんけいれん)」「筋クランプ」と呼ばれ、特にふくらはぎに起こるものを「こむら返り」と言います。

「こむら」はふくらはぎを指す言葉です。

 

『ふくらはぎ』はどのような部位?

「ふくらはぎ」とは、膝から足首までの下腿(かたい)の後ろ側にある、膨らんだ部分を指します。医学的な解剖学名では「腓腹(ひふく)」と呼ばれ、英語では「calf(カーフ)」と言います。

ふくらはぎを構成する主な筋肉

ふくらはぎの膨らみを形成しているのは、主に以下の2つの筋肉で、これらを合わせて「下腿三頭筋(かたいさんとうきん)」と呼びます。

①:腓腹筋(ひふくきん)

・ふくらはぎの表面にある、大きな筋肉で、つま先立ちをしたときに盛り上がって見える部分です。

・瞬発的な動きや大きな力を出すのに適した「速筋繊維」が多く含まれています。

・膝関節と足関節の両方をまたぐ「二関節筋」であるため、足首を伸ばす(つま先を下げる)働きと、膝を曲げる働きがあります。

②:ヒラメ筋(ヒラメきん)

・腓腹筋のさらに深層にある筋肉で、平たく幅が広い形をしていることから「ヒラメ」と名付けられました。

・持久力に優れた「遅筋繊維」が多く、姿勢の維持や長時間の歩行などに貢献します。

・足関節のみをまたぐ「単関節筋」であるため、主に足首を伸ばす(つま先を下げる)働きをします。

 

「ふくらはぎ」の重要な役割

ふくらはぎは、単に足を動かすだけでなく、体全体の健康にとって非常に重要な役割を担っています。

①:第二の心臓」としてのポンプ作用

●ふくらはぎは「第二の心臓」とも呼ばれるほど、血液循環において重要な役割を果たします。

・心臓から送り出された血液は、動脈を通って体の末端、特に足先まで到達します。しかし、足元に到達した血液が重力に逆らって心臓に戻るためには、心臓の力だけでは不十分です。

●そこで、ふくらはぎの筋肉が収縮と弛緩を繰り返すことで、ポンプのように血管を押し、血液を心臓に押し戻す手助けをします(この働きは「筋ポンプ作用」や「ミルキングアクション」と呼ばれます)。

●このポンプ作用が低下すると、足のむくみや冷え、だるさなどの原因となるほか、全身の血行不良にもつながることがあります。

②:歩行・走行・跳躍などの動作

●地面を蹴る、つま先立ちをする、ジャンプする、階段を上るなど、日常生活やスポーツにおける多くの基本的な動作において、ふくらはぎの筋肉が重要な役割を果たします。

③:姿勢の維持(抗重力筋)

●ふくらはぎの筋肉は、重力に逆らって姿勢を保つ「抗重力筋」の一つでもあり、立つ、座るといった姿勢を安定させるのに貢献しています。

足が攣るタイミングは?

良く起こる、足が攣るタイミングです。

①:夜中の就寝中
特に多いのが「寝ているときに足がつる」場面です。就寝中は体温が下がり血行も緩やかになり、筋肉が冷えて硬直しやすくなるからです。また、姿勢が長時間変わらないことで、筋肉が軽い緊張状態に陥っていることも要因となります。

②:伸びをした瞬間
朝起きた直後や、体を思い切り伸ばした瞬間です。これは、急激に筋肉を伸ばしたことで、脳からの信号が乱れ、筋肉が誤って収縮してしまうためです。特に運動不足の人や筋肉が硬い人は強く出やすくなります。

③:運動中または運動直後
運動中や直後に攣ってしまう経験は多いのではないでしょうか?これは、運動によって筋肉が疲労した状態であることや、汗で体内の水分や電解質(ナトリウムやカリウムなど)が不足していることが主な原因です。とくに大量の汗をかく、夏場や水分補給が不十分な状況ではリスクが高まります。

足が攣る原因は?

足が攣る原因は一つに特定できないことが多く、複数の要因が絡み合って起こると考えられています。主な原因としては以下のようなものが挙げられます。

①:水分不足・電解質(ミネラル)バランスの乱れ
 ●汗を大量にかくことで、体内の水分だけでなく、筋肉や神経の働きを調整するナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムといった電解質も失われます。これらのバランスが崩れると、神経から筋肉への指令がうまくいかなくなり、筋肉が異常に収縮しやすくなります。

 ●特に、就寝中は発汗により水分が失われやすく、足が攣りやすい傾向があります。

②:筋肉疲労
 ●普段使わない筋肉を酷使したり、過度な運動や労働で筋肉に疲労が蓄積すると、筋肉の収縮をコントロールする機能が低下し、攣りやすくなります。

③:体の冷え・血行不良
 ●体が冷えると、筋肉がこわばり、血流が悪くなります。血流が滞ると、筋肉に十分な栄養や酸素が供給されなくなり、攣りやすくなります。特に足元は冷えやすい部位です。

④:加齢による筋力の衰え 
 ●年齢を重ねると、筋肉の量が減り、血行も悪くなりがちです。これにより、筋肉が疲労しやすくなり、攣る頻度が増えることがあります。

⑤:病気や薬の影響

 ●糖尿病、腎臓病、肝臓病、甲状腺機能異常など、特定の病気が原因で足が攣りやすくなることがあります。

 ●腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症など、神経が圧迫される病気も足の攣りを引き起こすことがあります。

 ●一部の薬の副作用として、足の攣りが起こることもあります。

 ●妊娠中はホルモンバランスの変化や血流の変化により、足が攣りやすいと言われています。

 

足が攣った時の症状は?

●突然、筋肉に強い痛みと硬直が起こります。

●多くの場合、ふくらはぎ(こむら)に起こりますが、足の裏、かかと、指、太もも、腕など、全身の筋肉に起こる可能性があります。

●数秒から数分間続くことが一般的です。

●ひどい場合には、翌日以降も痛みが残ったり、肉離れに至ることもあります。

 

足が攣った時の対処法

●筋肉をゆっくり伸ばす :  痛い部分の筋肉をゆっくりと、無理のない範囲で伸ばします。ふくらはぎの場合、つま先を手前に引くようにすると効果的です。

●温める :  患部を温めることで血行が改善し、筋肉の緊張が和らぐことがあります。

●安静にする :  無理に動かさず、痛みが引くまで休息します。

 

足が攣るのを予防する方法は?

●十分な水分補給:
特に運動中や就寝前には意識して水分を摂りましょう。スポーツドリンクでミネラルを補給するのも有効です。

●ミネラルを意識した食事:
 カルシウム、マグネシウム、カリウムなどをバランス良く摂取することが大切です(乳製品、小魚、海藻類、ナッツ類、大豆製品、緑黄色野菜など)。

●体を冷やさない:
夏場でも冷房で冷えすぎないようにしたり、就寝時にはパジャマや靴下で足元を温めるなどの工夫をしましょう。湯船に浸かって体を温めるのも良いです。

●適度な運動とストレッチ:
適度な運動で血行を促進し、筋肉を柔軟に保つことが大切です。運動前後のウォーミングアップやクールダウン、就寝前のストレッチも効果的です。

●生活習慣の見直し:
睡眠不足や過労を避け、バランスの取れた生活を送ることが重要です。

まとめ

足が攣る原因には、水分不足(水分についての内容もご参考ください)や電解質バランスの乱れ、筋疲労や血行不良などがあります。この背景には、加齢による要因もあります。日頃から、水分摂取を心がけストレッチや筋力トレーニングなどの運動習慣を身につけて、足が攣る前に予防をしていきましょう!

 

何故、水が体に重要なのか?水の重要性と1日に必要な摂取量や摂取方法の疑問点を解説【整体院oasis 木更津】

 

https://oasis-bodyslinkmind.com/blog/栄養/mizu-sesshu-hito-seitai.html

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


ABOUT US
金子 隆一
高校卒業後に君津市にある千葉医療福祉専門学校へ入学し、国家資格である理学療法士の免許を取得。卒業後は、木更津市にある君津中央病院へ入職し、整形外科・脳外科・神経内科など様々な診療科目におけるリハビリテーションを学びながら2年間勤務。その後、富津市にある加藤大介クリニックに開業から約20年間勤務し約50000万人の方を施術し、それと同時にスポーツトレーナーとして高校野球部をサポート。昨年2024年4月に木更津市に整体oasisを開業。整体業のほかに地域のスポーツ団体にスポーツ障害の予防を指導し、地域で活動中。